2007-07-27

LE TOUR must go on

去年のツール開催前夜も、こんな見出しがニューズサイトやブログを飾っていた記憶がある。満身創痍の優勝候補がチームごと去ろうとも、マイヨジョーヌが去ろうとも、こんな状況でもまだ薬に手を染める選手が出ようとも、それでもツールは続くのだ。

一昨日の第 16 ステージの結果で救われるのは、Mauricio Soler (COL, Barloworld) が自力で、Rasmussen がツールから去る前に山岳賞を奪ったこと。ここまでは山岳賞 2 位で着けていて、Rasmussen が総合一位にいるおかげで着用していた山岳賞ジャージを、正真正銘自分のものにした。あとはシャンゼリゼまで無事に完走するだけ。やぱコンチネンタル・プロ・チームの選手ががんばっていると、つい応援したくなっちゃうね。おなじチームの Robert Hunter (RSA) もポイント賞争いでいいところに着けている。この Soler、ライディングフォームが誰かに似ていると思ったら田代選手だ。あごがちっさいところとか、首が短いところとかちょーそっくり。その田代選手、ツールを訪れていた模様。

…。はしゃぎすぎ

昨日、第 17 ステージでは大好きな選手のひとり、Jens “会長” Voigt (GER, CSC) のほか、David Millar (GBR, Saunier Duval)、Daniele “イケメン” Bennati (ITA, Lampre) を含む逃げが形成された。

このステージで、Coffidis Affair によって 2 年間の出場停止から復帰した Millar が勝つことは大きな意味を持つけれど、残念ながらこの強力な逃げ集団からは脱落してしまった。昨日までの山岳ステージでも Mayo を信じて牽きまくってたしね。Millar が日焼止めクリームで白塗りなのは、太陽光アレルギーらしい。舞子なんて云って笑ってゴメンよ。肘に巻いているサポーターのようなものも気になる。肘の裏側って肌弱いからねー。

最終的に残ったのは以下の 4 人。
  • Daniele Bennati
  • Martin Elmiger (SWI, AG2r)
  • Markus Fothen (GER, Gerolsteiner)
  • Jens Voigt
この中で圧倒的にスプリントが強いのは Bennati。でも未だ Grand Tour での勝利なし。Voigt は過去何度かマイヨジョーヌを着ているし、しょっちゅう逃げてるし、こう云ったシチュエイションでは最強だと思っていたけど、ツールでは過去 2 回しかステージ勝利をあげていなかったらしい。もっと多いかと思っていた。

ここは度重なるドーピングスキャンダルでツールの TV 放送が中止され、今秋の世界選開催も危ぶまれているドイツの選手— Fothen か Voigt —か、自ら薬に手を染め、チームごとツールを追われることになった Cristian Moreni (Coffidis) と同郷の Bennati に勝って欲しいと思った (ごめんよ、Elmiger)。

Voigt はゴール前でアタックをかけるものの、直前のパンクで先頭集団に戻るときに脚をつかってしまったのか、キレがなく、4 人の集団のままゴールまでもつれ込む。ここで強さを発揮するのがスプリンター Bennati、あっさりゴールを獲ってしまう。ツール初勝利。オメ。

集団ゴールは接戦のポイント賞最上位にいる Tom Boonen (BEL, Quickstep) が獲って、ライヴァルたちを突き放した。集団前方では Quickstep が 5 人の強力な列車を形成したけど、最後の発射台、Steegmans が Boonen の発射に失敗した模様。でも Boonen は自力で集団先頭を獲った。どうも Steegmans と Boonen は相性 (てか仲?) が良くないような気がする。春先はよかったんだけどなあ。

最悪なかたちでマイヨジョーヌを失った Rabobank は、終始集団後方でお葬式モードだった模様。ああ、Menchov が DNF …。エースとして参加したツール…。Rasmussen のマイヨジョーヌ獲得によって献身的にアシストしたピレネー…。OK、もういいだろう、ここいらで逃げ職人、Flecha 船長が明日のステージあたりで大逃げを打つんだ。

そう、まだツールは続くのだ。選手たちががんばっている以上、ファンは応援し続けるのだ。

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